1順列
1.1順列の例題
個の異なるものから、個を抜き出して並べるパターンの数を、「順列」といい「」と表します。
例題を見てみましょう(図1-1)。
図1-2のイメージです。
何パターンあるのか、解いてみましょう。
桁の数に使ったカードを、左から順に1枚目、2枚目、3枚目としたとき、まず1枚目になる候補は通りあります。 次に2枚目になる候補は、1枚減っているので通りです。 そして3枚目になる候補は、さらに1枚減っているので通りです。 よってパターンの数は、「通り」が答えです。
1.2順列の公式
一般に、個の異なるものから個を抜き出して並べるパターンの数は、「」で求まります。
また「」は、「」から「」を除いたものなので、階乗「」を使うと「」と表せます。
ちなみに、個の異なるものを全部並べ替えるパターンの数は、「個のものから個を抜き出して並べるパターン」とも考えられるため、「」で求まります。
2組合せ
2.1組合せの例題
個の異なるものから、個を抜き出す組み合わせのパターンの数を、「組合せ」といい「」と表します。
例題を見てみましょう(図2-1)。
順列のときとは違い、「」と「」を区別しません。 解いてみましょう。
まず枚のカードから枚を引く順列を求めます。 通りです。
しかしこの通りの中には、順番が違うだけの重複があります。 例えば「」「」「」「」「」「」です。 これは、引いた枚には、その枚を並べ替えるパターンである「」通りが余分に数えられているため、本来よりも倍多く数えられていることになります。
そこで、通りをで割って、「通り」が答えです。
2.2組合せの公式
一般に、個の異なるものから個を抜き出す組み合わせのパターンの数は、「」で求まります。
また、枚のカードから枚を選ぶことは、選ばれずに残った枚のカード側に着目すると、枚のカードから枚を選んだことと同じになります。 つまりが成り立ちます。 一般に、が成り立ちます。
は、図2-2のように、括弧内に縦に並べる記法で書かれることもありますが、意味はと同じです。
3重複順列
3.1重複順列の例題
個の異なるものから、何度も同じものが選べるときに個を選んで並べるパターンの数を、「重複順列」といいます。
例題を見てみましょう(図3-1)。
解き方は、同じ数字のカードを何回も選べるため、毎回通りの選び方があることから、「」が答えです。
3.2重複順列の公式
一般に、個の異なるものから重複を許して、個選んで並べるパターンの数は、「」で求まります。
4重複組合せ
4.1重複組合せの例題
個の異なるものから、何度も同じものが選べるときに個を選ぶ組み合わせのパターンの数を、「重複組合せ」といいます。
例題を見てみましょう(図4-1)。
種類は複雑なので、まずは種類のカードで考えてみましょう。
「」「」の種類のカードを重複を許して枚選ぶ組み合わせ方とは、見方を変えると、枚のどこで仕切るかという考え方に置き換えられます(図4-2)。
枚選んだカードのうち、仕切りより左側を「」とし、右側を「」としています。
そしてこれは、「か所のうち、仕切りをどこに置くか」という問題に置き換えられるため、か所からか所を選ぶ、通りと求められます。
同様に、カードが「」から「」までの種類の場合にも、仕切りの考え方に直せます(図4-3)。
これも同様に、か所から仕切りをおくか所を選ぶ組み合わせとなるため、通りと求められます。
例題に戻ると、種類のカードの場合には仕切りが個となるため、カード枚と仕切りを合わせたか所からか所を選ぶ組み合わせとなります。 よって、「通り」が答えです。
4.2重複組合せの公式
一般に、個の異なるものから重複を許して、個選ぶ組み合わせのパターンの数は、仕切りの数が個となるため、「」で求まります。