1プログラム作成の流れ
1.1kuin.exe
Kuinを手に入れたら、まずは「kuin.exe」を実行してみましょう(図1-1)。
Kuinでの開発には、主に(1)の「kuin.exe」だけを使います。 (2)の「kuincl.exe」は、コマンドプロンプト上からコンパイルするためのツールです。
「kuin.exe」を起動すると図1-2の画面が現れます。
この「kuin.exe」は、プログラムエディタとコンパイル機能とデバッグ機能がセットになったものです。 (1)にプログラムを書き、(2)を押すとコンパイル・実行されます。
(3)では生成するプログラムの種類が選べます。 ウインドウアプリなら「ウインドウ」を、コマンドプロンプト上で実行させるアプリなら「CUI」を選びます。
コンパイル結果のログは(4)に出力され、エラー内容もここで確認できます。
1.2Hello, world!
まずは1文字もプログラムを書いていない状態で「コンパイル&実行」、もしくはキーボードの「F5」キーを押してみてください。 画面に「Hello, world!」と表示されればコンパイル&実行は成功です(図1-3)。
まれに、ウイルス対策ソフトで警告が出るそう(exeを生成する行為が該当しているらしい?)ですが、問題なさそうであれば「C:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming\Kuin\」以下をチェック対象から除外してください。
Kuinでは、何もプログラムを書かないと「Hello, world!」を画面に表示するプログラムになります。
ちなみに「CUI」を選択してコンパイル&実行すると図1-4のようになります。
あとは、あなたが自由にプログラムを書いてコンパイル&実行するだけです。
1.3リリースビルド
最後に、プログラムが完成して配布したいときには「リリースビルド」を行います(図1-5)。
(1)の「リリースビルド」をクリックし、適当な名前(.zip)でアーカイブファイルを保存します。 すると、高速に動作する実行ファイルが各種ファイルと共に、必要最小限の形にまとまって生成されますので、そのままzipファイルごと配布できます。
普段の開発時には「コンパイル&実行」を押すことで、コンパイルが高速でエラーも細かく検知できる「デバッグビルド」で生成され、完成して配布するときには動作が高速で配布に適した「リリースビルド」を行う流れです。
1.4resフォルダ
ちなみに、コンパイルするソースファイル(.kn)と同じ位置に「res」という名前のフォルダを作成しておくと、コンパイル時に中身のファイルごと実行ファイルの位置にコピーされますので、プログラム内で使うリソースファイルはresフォルダに入れると便利です(図1-6)。
また「res」フォルダは、リリースビルド時には暗号化されて1つのファイルにまとまります。
2サンプルプログラムの実行
さて、「samples」フォルダには、いくつかのサンプルを収録しています。 これらのサンプルには様々な技法が駆使されて作られていますので、参考にしてみてください。
サンプルや作ったプログラムを開くには、図2-1の(1)をクリックします。
ちなみに(2)では作ったプログラムが保存できます。
試しに「samples/0000_kuinvaders/main.kn」を開いてみましょう。 ウインドウモードでコンパイル&実行すると、「Kuinvaders(くいんべーだー)」が実行されます(図2-2)。
付属のサンプルはいずれもウインドウモード向けプログラムです。
収録されているサンプルは表2-1の通りです。
フォルダ名 | 画面 | 概要 | 行数 |
---|---|---|---|
0000_kuinvaders | インベーダーゲーム 「Kuinvaders(くいんべーだー)」 |
196行 |
以上、チュートリアル「はじめてのKuin」でした。 ここから先のチュートリアルでは、プログラミング初心者でも実用的なアプリが作れるように、具体的なプログラムを作りながら順番に解説していきます。